事例の背景
「銀行の担当者に『今の収支ではこれ以上の追加融資は厳しい』と言われて、目の前が真っ暗になりました」 都内で自費診療の割合を伸ばしていたS理事長は、さらなるバリューアップのために1億円規模のフルリニューアルを構想していました。
しかし、以前の会計事務所は決算書を作成するだけで、銀行とのコミュニケーションは理事長任せ。決算書の数字上は利益が出ていたものの、在庫の持ち方や役員借入金の処理が不適切で、銀行からの評価(格付け)は決して高くありませんでした。 「今のままでは、金利の高いリースを組むか、計画を大幅に縮小するしかないのか……」 最新設備で患者さんに還元したいという情熱がある一方で、財務の壁にぶつかっていた理事長は、銀行と対等に渡り合える「財務のプロ」の助言を求めて当事務所を頼られました。
当事務所からのご提案
S理事長の課題は、医院のポテンシャル(収益力)が決算書に正しく反映されておらず、銀行に「リスクが高い」と誤認されていたことでした。私たちは**「キャッシュアップ顧問(エグゼクティブ)」**として、以下の資金調達戦略を実行しました。
銀行格付けを引き上げる「決算書のクリーン化」
まず、実態を反映していない勘定科目を整理し、銀行が最も重視する「自己資本比率」と「債務償還年数」を改善するための会計処理を行いました。 不透明な支出を排除し、キャッシュフロー計算書を緻密に作成。これにより、法人の「真の稼ぐ力」を可視化し、銀行の審査担当者が首を縦に振りやすい土壌を整えました。
投資の「妥当性」を証明する事業計画書の作成
単に「機械を買う」という説明ではなく、「この設備を導入することで、自費率が現状の35%から45%へ向上し、5年で投資額を回収できる」という具体的な事業計画書を作成しました。 歯科専門のマーケットデータに基づいた予測数値を提示し、エグゼクティブ顧問として銀行との面談に同席。理事長一人では説明が難しい専門的な財務指標を私たちが代弁することで、銀行側の信頼を一気に勝ち取りました。
複数銀行による「コンペティション」での条件最適化
1行だけの言いなりになるのではなく、複数のメインバンク候補に対して同時に打診を行いました。 法人の高い格付けを背景に、「金利」「据置期間」「担保の有無」などの条件を競わせることで、最終的に当初の提示よりも大幅に低い低金利での調達を実現。保証協会を使わない「プロパー融資」での1億円確保に成功し、法人の自由度と企業価値を大きく高めました。
お客様の声
「税理士さんが変わるだけで、銀行の対応がここまで変わるのかと驚きました」 これまでは銀行に行くのが苦痛で仕方ありませんでしたが、当事務所に作ってもらった事業計画書を持って行った時は、担当者の目の色が明らかに違いました。
1億円という大きな調達でしたが、低金利かつ無担保で実行できたおかげで、キャッシュフローに余裕を持たせたままリニューアルを完遂できました。最新設備を導入したことで、患者さんの満足度はもちろん、スタッフの士気も上がり、自費率は計画以上のペースで伸びています。
『お金を借りる』ことはリスクだと思っていましたが、今は『信頼を背景に未来へ投資すること』だと捉え方が変わりました。財務のプロが後ろ盾にいてくれる安心感は、何物にも代えられません。次は分院展開も見据えて、さらに法人のバリューを高めていきたいです。