事例の背景
「働けば働くほど税金で持っていかれる。個人事業の限界を感じていました」 さいたま市内で自費率を伸ばし、個人所得が4,000万円を超えていたK院長。所得税・住民税を合わせると約半分が税金となり、さらに予定納税の負担も重く、常に「納税のために働いている」感覚に陥っていました。
以前の会計事務所からは「節税なら法人化ですね」とだけ言われましたが、具体的に「いくら役員報酬を取れば、法人と個人のトータルで一番お金が残るのか」という緻密な計算はありませんでした。「社会保険料が高くなるから損だ」という噂も聞き、踏み切れずにいたのです。
「法人という箱を使い、家族全体のバリュー(資産)を最大化する具体的な設計図が欲しい」 出口の見えない高額納税から脱却するため、当事務所のシミュレーションに基づいた法人化コンサルティングを依頼されました。
当事務所からのご提案
K院長の課題は、**「累進課税の直撃」でした。私たちは「キャッシュアップ顧問(スタンダード)」**として、以下の所得分散戦略を断行しました。
法人税と所得税の「税率差」を利用した報酬設定
個人事業では全額が所得税(最大55%)の対象ですが、法人化すれば利益の約23〜33%(実効税率)で済みます。 K院長の場合、役員報酬をあえて「所得税率が跳ね上がる手前」に設定。残った利益を法人に留保させることで、法人税率との「差額分」をそのまま節税メリットとして享受させました。これにより、無理な経費作りをしなくても、自然にキャッシュが残る体質へ変換しました。
「理事」への所得分散による世帯年収の最大化
歯科衛生士として現場を支えていた夫人に、医療法人の「理事」に就任していただきました。 院長一人に集中していた報酬を、夫人と分散することで、夫婦それぞれの所得税率を低いレンジに抑える「所得分散」を実行。世帯全体の額面年収は変えずに、支払う税金だけを年間200万円以上削減するスキームを構築しました。
社会保険料の負担増を上回る「給与所得控除」の活用
法人化で最大の懸念だった社会保険料の加入についても、精緻な比較表を提示しました。 法人側では「給与所得控除」という、経費領収書がなくても差し引ける強力な控除が夫婦二人分使えるようになります。この控除による節税額が、社会保険料の本人・法人負担分を十分に上回ることを数字で証明。さらに、将来の厚生年金受給額が増えるという「長期的なバリュー」も含め、法人化の正当性を担保しました。
お客様の声
「『いくら取るのが一番得か』をグラフで見せられた時、迷いが消えました」 当事務所が作成してくれた、役員報酬額ごとの『手残り推移グラフ』は衝撃的でした。ただ法人にするだけでなく、妻と報酬を分けることで、ここまで税率が変わるとは。
実際に法人化して1年、毎月の納税に追われるストレスから解放され、通帳の残高が明らかに速いペースで増えています。社会保険料も確かにかかりますが、それ以上に税制上のメリットが大きく、もっと早く相談していれば良かったです。
『経営を法人という客観的な視点で見る』。この習慣がついたことで、単なる歯科医師から『経営者』へとバリューアップできたと感じています。