事例の背景
「私が風邪で休んだら、この医院の売上はゼロになる。その恐怖が常にありました」 都内で高い技術力を武器に集客していたK理事長。しかし、実態は「理事長が一番働き、理事長がすべての自費コンサルを行う」という、超・個人商店型の経営でした。
スタッフは真面目に働いていましたが、「今月の目標」も「自院の強み」も共有されておらず、指示待ちの状態。以前の会計事務所からは「人件費を抑えましょう」と言われるだけで、スタッフをどう「戦力」に変えるかの具体的なアドバイスはありませんでした。
「院長がいなくても、患者さんが満足し、利益が出る仕組みを作りたい。スタッフにもっと経営に参画してほしい」 組織としてのバリュー(資産価値)を高め、自分自身の「時間」を取り戻すために、当事務所のエグゼクティブ顧問を契約されました。
当事務所からのご提案
K理事長の課題は、**「情報の独占」と「評価の不明確さ」でした。私たちは「キャッシュアップ顧問(エグゼクティブ)」**として、以下の「自走する仕組み」を導入しました。
スタッフ全員で「KPI(重要指標)」を追う文化の醸成
まず、月次の試算表をただ渡すのではなく、現場スタッフでも理解できる「5つの重要数字(新患数・自費率・リコール率・キャンセル率・中断率)」に落とし込んだダッシュボードを作成しました。 毎月のミーティングで、エグゼクティブ顧問として私たちが数字の背景を解説。「なぜキャンセルが増えたのか?」をスタッフ自身が考え、改善策を提案する場を設けることで、数字に対する当事者意識(オーナーシップ)を芽生えさせました。
誰がやっても決まる「自費コンサル・マニュアル」の標準化
理事長だけが持っていた「成約のコツ」を言語化し、トリートメントコーディネーター(TC)用のカウンセリング・マニュアルを整備しました。 「どのタイミングで、どの資料を見せ、どう切り出すか」をフロー化。属人的な技術を「医院の仕組み」に変換することで、理事長が診察室にいても、別の場所で自費の成約が決まる構造を作りました。
「貢献」をダイレクトに還元するインセンティブ設計
「頑張っても給料が変わらない」という不満を解消するため、利益に直結する指標(リコール維持数や自費成約額)に基づいた明確な報奨金制度を導入しました。 ただし、単なる「売上至上主義」にならないよう、当事務所の財務ロジックを用いて「これだけの利益が出たら、これだけ還元できる」という原資を算出。スタッフが「医院が儲かれば、自分たちの生活も豊かになる」という成功体験を積めるガバナンスを構築しました。
お客様の声
「『院長、今月のリコール率は目標達成しました!』とスタッフが報告に来た時、鳥肌が立ちました」 当事務所が入ってから、医院の空気が一変しました。以前は私が数字の話をすると嫌な顔をされていたのが、今ではスタッフ同士で『どうすれば中断を防げるか』を議論しています。
仕組み化したことで、私の診療時間を週1日減らしたにもかかわらず、医業収入は前年比120%を達成。私が現場にいなくても、カウンセリングが回り、自費が決まる。この安心感は、何物にも代えられません。
『仕組みを作ることは、スタッフの才能を解放することだ』。当事務所に教わったこの視点が、私の経営者としてのバリューを大きく変えてくれました。次は、この仕組みを分院展開に横展開していくのが楽しみです。