事例の背景
「うちは人件費も家賃も抑えて経営しているので、利益は出ているはずなのですが……その分、税金が恐ろしく高くて」 さいたま市内で効率的な経営を行っていたT院長。社会保険診療(保険診療)がメインで、無駄な経費を削る「筋肉質な経営」を実践していました。
しかし、以前の会計事務所からは「領収書をたくさん集めて経費を増やしましょう」と言われるだけ。実額の経費が少ないため、所得が膨らみ、所得税・住民税の負担が重くのしかかっていました。 「歯科医師だけに許された特別な節税方法があると聞いたが、うちは対象になるのか?」 そんな疑問を解消し、正攻法で「残るお金」を増やしたいという思いで、当事務所へ相談に来られました。
当事務所からのご提案
T院長の課題は、「実額経費」という枠にとらわれていたことでした。私たちは**「キャッシュアップ顧問(スタンダード)」**として、以下の「概算経費スキーム」を提案しました。
「措置法26条」の適用要件チェックと有利判定
まず、T院長の「社会保険診療報酬」が5,000万円以下であることを確認しました。 この制度は、実際の経費がいくらであっても、保険収入の額に応じて「概算(みなし)」で経費を計算できる特例です。T院長の場合、実際の経費率よりも、制度で定められた経費率(5,000万円以下なら段階的に設定)の方がはるかに高いことが判明。 実額で申告するよりも、概算経費を選んだ方が所得を約500万円低く抑えられるというシミュレーションを提示しました。
「自費」と「保険」の経費按分(あんぶん)の適正化
概算経費を適用する場合、経費は「保険診療分(概算)」と「自費診療分(実額)」に分ける必要があります。 当事務所では、共通経費(家賃や光熱費など)をいかに合理的に自費分へ配分し、全体として最も節税効果が高くなるか、歯科専門の按分ロジックを駆使して計算。制度の「使いこなし」によって、単なる計算代行では到達できない節税額を導き出しました。
法人成りのタイミングを見据えた資産形成
「概算経費が使えるうちに、個人事業主としてしっかり現金を貯める」という戦略を立てました。 無理に法人化して概算経費の権利を捨てるのではなく、特例のメリットを最大限に享受しつつ、浮いた納税資金を「小規模企業共済」や「iDeCo」に回すことで、個人資産のバリューを最大化。将来、売上が5,000万円を超えて特例が使えなくなるタイミングでの「ベストな法人成り」に向けたロードマップを策定しました。
お客様の声
「領収書がないのに経費が認められるなんて。まさに『歯科医師の特権』ですね」 当事務所にシミュレーションしてもらった結果、昨年の納税額よりも300万円近く安くなると分かった時は、驚きを通り越して感動しました。以前の先生は、この特例の計算が面倒だったのか、一度も提案してくれませんでした。
おかげで、無理に不要なものを買って経費を作る必要がなくなり、純粋に『手元に残る現金』が増えました。この資金を元手に、スタッフの福利厚生を充実させたり、自身の退職金積み立てを始めたりと、経営に大きな余裕が生まれました。
『制度を知っているか知らないか』。それだけでこれほど経営のバリューが変わるのかと、専門家の力の凄さを実感しています。