事例の背景
「医療法人にお金は貯まるが、自分たち個人(一族)へ還流させるコストが高すぎる」 都内で広域展開を視野に入れるN理事長。医療法人は「配当」が禁止されているため、一族にお金を残すには「給与(役員報酬)」で取るしかありません。しかし、報酬を上げれば所得税と社会保険料で半分が消えてしまいます。
以前の会計事務所からは「法人税を払って内部留保を厚くしましょう」と言われるだけでしたが、理事長は「もっと機動力のある『別の財布』を持ち、家族の将来に備えたい」と考えていました。 「医療法人の枠を超えて、一族全体の資産管理(ファミリーオフィス)を最適化できないか」 そんな高度な要望に対し、当事務所は「MS法人の設立による多角的な財務設計」を提案しました。
当事務所からのご提案
N理事長の課題は、**「医療法人一択の硬直した財務構造」でした。私たちは「キャッシュアップ顧問(エグゼクティブ)」**として、以下の戦略を断行しました。
「MS法人」の設立と「軽減税率」の二重享受
株式会社(MS法人)を設立し、医療法人の事務、マーケティング、材料在庫管理などを委託しました。 法人税には「利益800万円までは15%」という軽減税率があります。医療法人単体で大きな利益を出すのではなく、MS法人へ利益を移転することで、両方の法人でこの「安い税率枠」を使い切る設計に。これだけで、実効税率の差による節税効果を年間で100万円以上生み出しました。
医療法人の枠外での「親族への所得分散」
医療法人の役員(理事)には、歯科医師や親族などの制限がありますが、株式会社であるMS法人にはその制限がありません。 現場に入っていない長男(学生)を非常勤スタッフに、あるいは夫人を社長に据えることで、医療法人の報酬とは別ルートで給与を支給。世帯全体の所得を細かく分散し、累進課税の直撃を避けつつ、一族のキャッシュフローを最大化させました。
医療法人では不可能な「自由な資産運用」
医療法人の資産運用は、医療法によって厳しく制限されています。 しかし、MS法人は一般事業会社です。MS法人に貯まったキャッシュを使って、将来の分院用の不動産を取得したり、有価証券で運用したりといった「攻めの資産形成」をアドバイス。医療法人の「公益性」を守りつつ、MS法人で「一族のバリュー」を追求する、ハイブリッドな経営体制を構築しました。
お客様の声
「『もう一つの財布』を持ったことで、経営の自由度が劇的に広がりました」 当事務所にMS法人のメリット・デメリットを整理してもらったとき、まさにこれが探していたパズルのラストピースだと思いました。税務署に否認されないための『実態のある業務委託』の組み方も、緻密に指導してくれたので安心です。
今では、医療法人の税金が抑えられただけでなく、妻や子供への資産移転もスムーズに進んでいます。何より、医療法人ではできなかった投資判断がMS法人でできるようになったことが、経営者としての私のバリューを大きく高めてくれました。
『税務の専門家』でありながら『経営の戦略家』でもある当事務所は、私にとって最強の参謀です。